波間に消ゆ
大航海時代オンライン Notos鯖で活動中なのです(*・ω・)
3月17日――
私はジャカルタの酒場で酔い潰れていた。
BC三日目だというのに、今回はまだ一度も輸送艦に乗り込んでいない。
初日の二日前から砲術系スキルを調整したり、ア(略称)に高貫通大砲を作らせたり、預けていた中型船を引き取ったりしていたにもかかわらずだ。
15日、輸送艦で作戦本部に行かなかった私は、拠点回航でジャカルタに向かっていた。
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東南アジアではジャカルタとスラバヤを往復し、マタラム私掠艦隊を狩っている。
スラバヤを出港して数日、その日のジャワ海は穏やかそのものだった。晴天は大歓迎である。雨は低スペックPCに負担をかけてしまうようで、鈍い操作がさらに鈍る。
海事生活三日目にして、予備の大砲は既になかった。海事用とBC用のフルスロット、計8基を除けば15基は余分に持っていたと思うのだが……所持品にも金庫にもなければ、いつの間にか使い潰してしまったのだろう。
これだからソロは金がかかる――私にはソロで活動しなければならない理由があった。
――征服者から重装船尾楼を収奪する。
一ヶ月前、「“いつか”収奪したい」という思いが現実的なものとなった。
そう、あの日からもう一ヶ月が経とうとしていた。
初めての大海戦、初めてのBCを体験し、船足の速い戦列艦に憧れるようになった。
一方で、チキン冒険者の私には相応しくないとも思っていた。万が一に減量船を入手したとしても、活躍(できるかどうかはさておき)する機会はとても少ないだろう。
なんの準備もなく征服者を狩り続けたが、当然圧延鉄板しか奪えなかった。次に今後のことを考え、冒険副官を解雇して「奇襲」のためだけにランスロットを新たに雇用した。さらに家畜商に転職、一週間ほど羽毛オンラインを続け副官歓待料理で英才教育を施した。
商会員には遠回りだと言われたり、もう買った方が早いとまで言われたが、ロイヤルフリゲートの登場で重装船尾楼の価格は跳ね上がり、とても購入できるような代物ではなくなってしまっていた。
この三日間、標的を目撃したのは四回。
他者が狩っているのを二度羨み、交戦する直前に消え失せ二度嘆き。
“いつか”が叶う日は果たして訪れるのだろうか?
私は次第に新たな船のことを思うようになっていった。収奪用のガレアスである。
ランスロットが奇襲を覚えたら、世界一周収奪の旅に出よう。
海事で荒んだ心を妄想で慰めつつ、いつものポイントでマタラム私掠艦隊を狩っていた。
その時――
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